目が見えなくても使える!
パソコン、スマートフォン(スマホ)を使いこなすことで広がる新たな世界がある!
目次
音声でパソコンを使いこなす
スクリーンリーダというソフトウェアを利用することで、目が見えなくてもパソコンを利用することができます。
スクリーンリーダとは、画面上のテキストデータを音声で読み上げるソフトウェアのことです。目が見えない場合、このソフトウェアを使い、パソコンの操作を、ショートカットキーを使ってキーボードで行います。使い方を覚えるためには、はじめに若干のトレーニングが必要になりますが、この使い方をマスターすると、画面がまったく見えなくても、メールの送受信、ブラウザを用いたWeb検索、文書や表計算ソフトの利用など、さまざまなことができるようになります。
スクリーンリーダを使ってパソコンを使用するためのさまざまな情報が、下記のサイトに記載されていますので、参考にしてください。
画面を拡大してパソコンを使う
ロービジョン(弱視)の方で、視力が残っている方の場合は、Windowsの拡大鏡や専用の画面拡大ソフトウェアを利用して、画面を拡大することで、パソコンの操作ができるようになる場合があります。さらに、色反転機能を使用して、黒い画面に白文字の表示にし、より見やすい配色にすることも可能です。
また、ロービジョンの方は、マウスの位置を見失ったり、見つけられなかったりすることがありますが、コントロールパネルでマウスポインタの大きさや形状を変更することで、見つけやすくなることもあります。
この画面拡大とスクリーンリーダを併用することで、より快適にパソコンを活用できる可能性もあります。専門家の指導やアドバイスを受けながら、自分に適した使い方をマスターしましょう。
点字ディスプレイを利用する
スクリーンリーダを使用することで、目が見えなくてもパソコンが使えるようになりますが、音声だけでは、対応し難い状況が生じる場合もあります。特に、仕事でパソコンを使用している場合、電話での問い合わせにパソコン上のデータを確認しながら応対したい場合や、会議中に会議での議論を聞きながらパソコン内の資料を確認したいような場合、スクリーンリーダの音声だけでは対応が難しいかもしれません。
このような場合、もし点字が読めるのなら、パソコンに点字ディスプレイを接続する方法があります。こうすると、パソコン上のテキストデータを点字で表示させることができ、電話の声や会議での話し声を聞きながら情報の確認が行えるようになります。
また、点字ディスプレイには、点字でメモが取れる機能があるので、音声や画面に頼らず、点字だけでメモを取ることができます。
スマートフォンを使いこなす
iPhoneのアクセシビリティ機能として装備されているVoiceOverというスクリーンリーダ機能を用いることで、目が見えなくても、音でスマートフォンやタブレットを使うことができます。ロービジョンの方にとっては、画面拡大機能や色反転機能が有効である場合もあります。
また、スマートフォン用には、視覚障害者に便利なさまざまなアプリも開発されています。スマートフォンのカメラで写真を撮影することで、対象の物の色を音声で伝えてくれるものや、お札の種類を識別するアプリ、地図アプリと連動して今いる場所の近くの駅や交差点、レストランやショップの位置を音声で教えてくれるアプリなど、さまざまです。紙に書かれた文字を読みたいときには、文書の写真を撮影してOCRアプリでテキスト変換するとスクリーンリーダで読み上げることも可能になります。
スマートフォンの機能は、年々進歩しており、音声認識や人工知能 (Artificial Intelligence, AI)の進歩により、今後ますます視覚障害者にとって使いやすいツールになることが期待できます。
視覚障害者にとって、便利なアプリの情報が、下記のサイトに掲載されているので参考にしてください。
ロービジョンに便利なタブレットの使い方
ロービジョンの方には、画面の小さなスマートフォンより、タブレットの方が使いやすい場合があります。拡大鏡アプリを使用することで、携帯型の拡大鏡と同じように使うこともできます。また、紙の文書は、スキャナで読み込んでタブレットで表示させることで、画面を拡大・色反転して、読みやすく表示させることが可能です。もちろん、上述のスマートフォンでできる機能は、タブレットでも利用できます。
このように、ロービジョンの方にとって画面を活用した使い方もできるタブレットは、利便性の高いツールの一つです。