「見えない」「見えにくい」ことで感じる日々の不便さや悩みも、ちょっとした工夫やトレーニングで解決し、よりよい生活を送ることができます!
目次
あなたの「見えない」「見えにくい」を軽減するために
「見えない」「見えにくい」を軽減するための方法としては「見えない」「見えにくい」不便さを、視覚以外の他の能力で補う方法と、残っている視力を活用する方法があります。
前者は、見えないことを音声や触覚を使って補うこと、
後者は、レンズを使って補完したり、拡大文字や拡大読書器を使ったりする方法です。
また、障害の度合いによっては、道具や機器、工夫を導入するだけで多くの不便さが解消される場合もありますし、それらを使いこなすためのトレーニングが必要な場合もあります。
「見えにくさ」の状況は、人によって異なるので、それぞれの状況に応じて適切な道具や機器を選定し、必要に応じてトレーニングを受けることが必要です。医師や専門家のアドバイスも受けながら、あなたにとって、よりよい方法を見つけましょう。
専門家のアドバイスを受けられる窓口については、以下を参考にしてください。
「見えない」「見えにくい」に対する生活上の工夫
「見えない」状態で生活する場合、基本的には、事前に生活する空間の中の物の配置や、日々の生活で必要な動作をパターン化して記憶することで、視力に頼らず一人で生活することも可能です。
部屋の中の机や椅子、家具などの位置を決めて、自分の使う道具や機器を置いたり、しまっておく場所を決めておきます。こうすることで、必要なものを探す時、下の段の引き出しの右から2番目・・と言うように必要なものを自分で探すことができるようになります。
また、電気機器や調理機器の操作についても、点字シールの表示を貼り付けたり、触って区別できる形状の異なるシールを貼ったりすることで、対応できる場合もあります。
また、最近は、音声ナビ機能を備えた家電製品も販売されているので、これらを使用することも可能です。
「見えにくい」を改善する工夫
日常生活で、「見えにくい」を軽減するには、専用の機器を導入する以外にもさまざまな工夫で生活を改善する方法があります。「見えにくい」人の多くは、白い紙に書いた文字は、白い紙により反射した光によって文字の見えにくさを感じることも多いようです。このような場合は、メモを取る時、黒い紙に白い文字を書くことで「見えにくさ」を解消することができます。
紙の資料を印刷する場合、単に拡大して印刷するだけではなく、黒地に白文字で印刷することで、紙の資料を読めるようになる場合もあります。
こうした色の反転や文字の拡大を電子的に行うことのできる機器も販売されています。拡大読書器や電子ルーペといった機器がそれにあたります。光学的な拡大鏡に加えてこういう機器を利用することも方法のひとつです。
このように、「見えにくい」という状況は、文字の大きさだけではなく、コントラストの度合いも重要になるため、食事の時の食器の色を黒っぽいものに変えたり、黒い紙の上で作業したり、必要な場所に濃い色のシールを貼るなど、ちょっとした工夫で、生活が楽になることがあります。色々工夫をして、自分に合った方法を見つけましょう。
見えなくてもできるさまざまなこと
このように、さまざまな工夫をすることで、見えなくても、見えにくくても、多くのことが自分でできるようになります。特に、近年の情報機器の発達は、視覚障害者の生活を大きく変えました。現在では、音声でパソコンやスマートフォンを使いこなし、生活や仕事をエンジョイしている視覚障害者も大勢いるのです。