第28回視覚障害リハビリテーション研究発表大会
大会長 佐渡一成
「視覚リハの最先端と最前線」をテーマに掲げた第28回視覚障害リハビリテーション研究発表大会(盛岡大会)には、事前参加登録265名、当日参加登録100名、合計365名。このほかに、ボランティアや無料のプログラム(視覚リハ関連の機器展および最終日午後の研修会)への参加者も含めると約500名にお集まりいただけました。全国から多くのみなさんにお集まりいただいたことで地域の視覚リハに沢山の元気をいただくことができました。本当にありがとうございました。
今回の盛岡大会では、世界最先端の研究がもたらす近未来を示してくれた昨年の神戸大会に続き、「神戸大会以降も日々アクセスしやすくなっている最先端の情報を当事者のみなさんにお知らせすること」と「視覚リハの最前線、足元の活性化」を目指しました。
神戸大会の際に八子恵子さんにお願いした特別講演では、福島のネットワークが立ち上がる まさにそのタイミングで東日本大震災さらに原発事故が起きていたこともうかがいました。想定外の大惨事にも負けずに現在までネットワークを発展させてきている強い想いが伝わってきました。
シンポジウム、関連企画などは2回のプレ企画の際に参加者からいただいた意見などをもとにお願いしました。シンポジウムでは、壇上で多くの聴衆に向けて発表するのは初めてというかたも1人ではありませんでしたが、素晴らしいご講演をいただきました。最前線の現場での日々の実践からの報告でしたので、迫力が圧力が違いました(最も盛岡大会らしいプログラムだったのではないでしょうか)。すぐに解決できる問題ではありませんが、問題点を多くのかたと共有でき、また共感いただけたことは明日からに繋がります。
一般口演、ポスター演題にも、多くの演題を申し込みいただきました。発表してくださったみなさん、ありがとうございました。ポスターの会場も討論時間になると参加者でいっぱいでした。ポスターの前でのざっくばらんな討論は活力の元ですが、いかがでしたでしょうか。
機器展には多くのメーカーから出展いただき、感謝しています。特に岩手を含む北東北の当事者の方には、実際に触って確認できる非常に良い機会になりました。
1日目の開始前には東北新幹線の遅延があり、また2日目には地下1階と18階を結ぶエレベーターの1台が止まるというアクシデントもありましたが、大きな混乱には至りませんでした。ご協力ありがとうございました。
懇親会には200名が参加しました。懇親会のクライマックスでは司会をしていたリハ協の理事でもある小林幸一郎さんが10日前にパラクライミング世界選手権の視覚障害カテゴリー男子B1クラスで金メダルを獲得、世界選手権4連覇の偉業を達成していたので、花束の代わりに「お酒」を贈呈しました(多職種の連携には飲みにケーションも有効だと個人的には確信しています)。
来年は岡山大会です。閉会式での息のあったダンスはチームワークの良さをあらわしていました。今から楽しみです。
最後になりますが、建設的な意見交換を行ってくださったみなさん、仲間・同志を増やしたみなさん、盛岡大会にご参加いただきありがとうございました。ボランティアのみなさん、協賛および労務提供で支援いただいた製薬会社・企業のみなさん、支えてくれたみなさんのおかげで無事に終了しました。引き続き、リハ協へのご支援をお願いします。準備も大会本番も大変でしたが、それ以上に楽しかったですね。実行委員としてお手伝いいただいた岩手のみなさん、事務局および実行委員として準備から撤収まで一緒に頑張った仙台のロービジョン勉強会(スマートサイト)の仲間に感謝します。